石鹸を作るけん化反応は、エステルのアルカリが促進する加水分解と言える。

油脂 + NaOH ⇒ セッケン + グリセリン

という化学反応式には水は入っていない。

なので、極めて濃い苛性ソーダ水溶液を使える。

苛性ソーダの飽和濃度は19モル/リットル
らしく、
100グラムの水に100グラム程度溶ける。
モル比でいうと、
NaOH:H2Oで1:3程度が飽和で、
石鹸作りには重量比で1:2モル比で1:5程度の溶液を使っている。

さて、

油脂とカセイソーダ水溶液を少し加熱して混ぜると自然に反応が進む。

化学反応は、
自由エネルギーがマイナスなら進む。

自由エネルギーはエンタルピー(発熱反応ならマイナス)-絶対温度*エントロピー(乱雑さが増すならプラス)

という関係で、発熱反応か乱雑さが増す反応は、自然に進む。

ここで、

けん化反応は、発熱量は小さい。40KJ/モル程度らしい。

500グラム程度の油脂は1モルとすると、

40kJだから10キロカロリー程度。

水1000グラムを10度上げる程度の熱だ。

油脂とアルカリを合わせて1キロもないので10℃以上発熱で温度上昇する計算だ。
しかし、周囲が冷たいと冷めやすく、保温が大事といわれる。

また乱雑さもあまり変わってない・・・?ように思える。

なぜ進むのか?

それは
1)油脂を塩基に促進された水が求核的に攻撃する。

2)エステルの炭素と酸素の間の二重結合の一つが切れる。

3)炭素を中心に4つの結合がある状態を経る。

4)エステルの酸素とグリンセリン部分が脱離して再び酸素との二重結合が生まれカルボン酸が生じる。

5)カルボン酸からグリセリン部分に水素が移る。

6)カルボン酸がナトリウムと塩を作って、グリセリンが完成する。

ここでの、1)から4)までは平衡反応なので、温度を上げれば反応速度が高くなる。

そして5)6)のナトリウム塩が作られるとそれはセッケンで、求核的な反応はしないし、

グリセリンは極めて弱い酸なのに対してカルボン酸は酸なので、

相対的に強い酸のカルボン酸塩だけが優先的に作られる。

そしてセッケンが再び戻ることはないので不可逆に反応が自然に進む。

反応速度的には、
最初の水と油が混ざりあう接触面積が増える過程と、

その後のけん化が進む過程に分けられる。

特に後半の反応は半減期が一定になるような速度で進む。

濃度の減少に伴って徐々に反応速度は落ちていく反応だ。

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